木工DIYで棚を作るとき。広い棚板はどうやって作っているのか。説明をします。
本やノートを収める本棚って、35㎝くらいの幅の板が必要ですよね。
一般に使いやすいと言われるSPF1×4材がホームセンターに売られていますが、この幅は89ミリです。
これじゃ全然幅が足りないわけで、広い一枚板を使うしかないのかなと。
私も実はそう思っていました。
あとの選択肢としては。
①集成材と言われる木材をつなぎ合わせて作ってくれた一枚板
②一枚板と言われる広い板
③合板の利用
となってしまう。でも集成材も一枚板もとても値段が高い。
合板だと切り口に積層が見えてしまって、「こういうのを求めてはいないんですよ」と。
集成材も材をつなぎ合わせている状態がそのままだから、そういう感じはいやなんだ。
で
どうするかというと
SPF1×4とか1×6材というワンバイ材を横に並べて貼り合わせて、広い板を作って行きます。
これをはぎ合わせといいます。
それではその方法を説明していきますね。
広い板を作る下準備をします
幅の広い板をつくって行くことを「はぎ合わせ」といいます。
木工ボンドで必要な枚数を「はぎ合わせ」て接着していきます。
一般的なDIYerですと、手軽にホームセンターで入手できるSPF材を使うことが多いと思います。
私も1×6という規格のSPF材を使用しています。
基本的に「はぎ合わせる面」どうしが正確な直角が出ていないとうまく出来ません。
ワンバイ材は材料の端が丸く面が取られているので、この「丸い角」を直角にしないといけないのです。
最初から幅の広い板を使う方法もありますが、価格も高くなりがちで、あまりに広い板はかんなをかけることが出来ません。
手がんなで直角を出す
私も最初、何も電動工具がなかったので、手道具で直角面を出していくしか方法がありませんでした。
実際はとても難しくて、面を揃えるのに、互い合う面を揃えて工具台に固定して揃えるように削っていくのです。
仕上がりもうまく出来ず、それも一枚だけなら良いのですが、「棚」を作るとなると一枚では済まされないわけです。
私もそうですが熟練でもしないと無理です。
うまくいきませんから、もうこんな職人みたいなことはしていません。
電動工具を使っていきましょう
私の木工はどちらかと言えばアメリカンです。テンプレートを使って誰でも簡単に、道具さえあれば同じ物を作れることが大事と思っています。
職人ではありませんので、カンナもあまり使いません。
表面仕上げも主にサンドペーパーになります♪
トリマーやルーターを使って直角面を出す
今自分が大きめの材において主にしている方法がこれになります。
ストレートジグを作って、ビットはストレートビットをつけて接合面をつくって行く方法です。
材の端を1ミリ程度削り取る方法で、ストレートジグをこのようにあてます
ジグに沿ってトリマーを動かしていくだけで終わります。
トリマーテーブルを持っているかたでしたら、より安全に簡単に作業ができるでしょう。
テーブルソーを使う
テーブルソーを設置しているかたは少ないと思います。
だんだんと木工DIYに填まっていくと欲しくなるテーブルソーですね。
必要頻度も高いので環境が許すのなら是非とも揃えたい道具ですね。
ただ、Toritonは以前使っていましたが、狂いがすごいので買わない方が良いですよ♪
さてさて、はぎ合わせる方法です♪
テーブルソーでほんのわずかだけ、端をそぐように切っていく。
切断する量が少ないと、切断面もあれにくい。
マルノコで作業するよりはずっと安全な気がする。
トリマーで直角を出す作業をしていないときには、この方法を使用していました。
今はアメリカリョービのBT3000を賜与していますが、現在入手は出来ないのでSK-11のものがベストかと思います。価格的に見てもね。
マルノコを使用する
私は基本的にマルノコが好きじゃ無いので、この方法をとりませんが、切断面を直角に揃えるには使えないこともないです。
少しアバウトになると思われます。
手押しカンナを使う
根本的に「板のはぎ合わせ」は手押しカンナのなせる技ですが、これを通すとあっという間に面がきれいに揃います。
ただこれを持つか持たないか、音や場所を考えると躊躇してしまう工具であると思われます。
あると確かにベンリですし、よく使っている工具です。
問題はあまり長いものには向きません。
それとちょっと怖いのと、日本製で購入しやすい物は無いのでマシン選定が難しいですね。
木工ボンドで接着して固定します
通常売られている木工ボンドをこの刷毛で塗ります。
この刷毛は100円ショップで購入したシリコンで出来た料理刷毛です。それを短く切って、刷毛にコシを持たせます。
木工ボンドは、あまりゴテゴテ塗らないで、きれいに伸ばしてあげてください。
接着してクランプで固定します。接合面からあふれ出たボンドは濡れたウエスで拭き取っておくのもポイントです。
クランプはいろいろなのが出ていますが、私は今はベッセイのユニクランプを使用しています。
とてもベンリなクランプできれいに平行に締め上げてくれます。
何より良いのが、「立つ」ということなのです。
乾燥を待つ間工房の隅であまり場所ととらずにおいておくことが出来るのはとても良いことだと思います。
板の反りを抑える為に、補助的に表面にもクランプを使用しています。
乾燥したらクランプを外して、表面をキレイにする
クランプを外して段差が付いたりして、仕上がりに問題がある場合は修正をします。
そのときはカンナで削り取っていきます。
ただこの方法、私はうまく出来ません。
カンナの使い方が熟練していないのでかえって材を痛めて、「やらんきゃ良かった」って思うときがあります。
ダブルアクションサンダーが一番良いですよ♪
綺麗な接着面が出来ている場合は、大きな段差は出来にくいので、不用意にカンナを使うよりサンディングをしてしまった方が早いしキレイですよ。
まとめ。広い板が出来ました。
わかりやすくするために、あえて材の色合いが違うもので、「はぎ合わせ」てみました。
このような感じの一枚板になっております。
材の色合いを揃えたり、木目を揃えたりすると、板をはぎ合わせた物に見えないくらいに満足した物が出来るときもありますよ。
これが簡単に沢山できたら、本棚など広い板を使う木工DIYがコストを下げて出来るようになります。
合板で作るのも良いと思いますが、木材本来の表情を活かした作品作りは憧れます。
是非ともトライしてみて欲しい。